中本研究 滑稽本と人情本を捉える/鈴木圭一【以上送料無料】

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著者(著)
出版社
発売日2017年02月
ISBN9784305708311
ページ数472,14P
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9784305708311
内容紹介
「中本」という枠組みから、はじめて見えてくる江戸文学の世界。
現在では別々のジャンルと考えられている「滑稽本」「人情本」は、江戸時代、「中本」と呼ばれていた。書型が美濃半裁、すなわち中本である。「滑稽本」「人情本」を「中本」という視点から捉え直し、近代以降の理解とは異なった江戸時代の文学の姿を明らかにする。
【現代では、一般に別々のジャンルと考えられている後期滑稽本と人情本は、江戸時代には「中本」という名前を共有していた。そもそも、書型が共に美濃半裁、すなわち中本であることに起因するが、内容も共に日常的なことを描く性格を持つことにもよるのだろう。つまりは、内容面でも、例えば、読本が時代物中心であるというイメージが持たれるのとは対照的に、これら後期滑稽本(以下、滑稽本)と人情本を一括りにした「中本」は、言わば現代物(世話物)を描いているという共通項を有することにもよるのだと思われる。その内容の共通性を考察するのに格好の材料となるのが、文政初年からおおよそ天保末年まで執筆活動があった為永春水のグループで、このグループのもと、おもに男女の仲を描く為永春水を代表作者名とする人情本と、その「兄」と呼ばれる瀧亭鯉丈らの滑稽本が執筆された。これらの世話的な世界が描かれた中本を中心に、滑稽本人情本を考察することにより、江戸時代人の当代感の一端を理解するのが本書の狙いである。】…「はじめに」より
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目次
第1章 中本(中本について/瀧亭鯉丈の『浮世床』)/第2章 滑稽本(『栗毛後駿足』から『花暦八笑人』へ―江戸周辺の膝栗毛物との関わり/『花暦八笑人』早印本 ほか)/第3章 人情本(総論)(人情本の型/写本『江戸紫』諸本考)/第4章 人情本の各論(板本)(春水初期人情本『貞烈竹の節談』考―畠山裁きを中心に/文政十三年涌泉堂美濃屋甚三郎板『明烏後正夢』 ほか)/第5章 人情本の各論(写本)(『珍説恋の早稲田』と『梛の二葉』―実録を底本とした人情本/写本『古実今物語』・『当世操車』考 ほか)

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