明末清初 古染付け 宝珠双龍紋青華六寸皿

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14世紀末から15世紀初めごろ、中国の民窯で焼成されたとおぼしい古染付けの皿です。お茶道では、「明末清初」の懐石の器として、珍重されました。

景徳鎮などの名だたる官窯で焼かれた器が、いずれも完璧で張り詰めた形と、寸分の狂いもない絵付けで精緻を凝らして作られているのに対して、古染付けの器はいびつで、釉薬にはムラが目立ち、ところどころ「虫食い」と称される釉の剥落、ホツといわれるニキビのような窪み、ひっつきと言われる窯傷があります。本場・中国では廃棄対象の不良品、粗悪な品を、安土・桃山時代から江戸初期の茶人は「美しい」と取り上げて茶室に招来したわけです。この皿とおそらくそんな茶人の注文品でしょう。

とまれ、本出品の六寸皿は、そんな茶人の美意識にかない、長らく本邦に伝世してきたものです。祟り神かオオサンショウウオのような左右の動物は、じつは二匹の竜です。目を凝らしてよくご覧いただくと、藍の滲みの中に、雲を呼び、鱗を逆立てたドラゴンの線描が浮き出てきます。見込み中央のお日様のような丸紋は、宝珠を表しています。すなわち、今にも宝物に鋭い爪で掴みかからんと、チビクロサンボの虎のように、二匹の龍がグルグルグルグル回っている図です。

今から30年も昔、信楽の骨董店で8で求めました。長らく食卓にあり、ときどきラフテーや鰈の煮物などを載せて愉しんでおりました。

もとより400年以上昔の器ですので、現代の工業製品と比べると、持ち重りもし、焼成時の瑕疵もあります。裏側には磁体と白釉の収縮率の差異から、梅花皮(カイラギ、しわしわ)が寄っていますが、幸いにして、後世のヒビ割れ(ニュウ)やカケはなく、そういう意味では完品です。

価値のお分かりになる方にお譲りし、大事にしていただきたいです。


種別···瓶・缶・容器

人気ワード···アンティーク

カテゴリーホビー・楽器・アート > 美術品・アンティーク・コレクション > アンティーク雑貨
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